Kuma Ichigo (くま一号)
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マリア様の怪盗
マリア様の怪盗  No.108  [メール]  [HomePage]
   作者:くま一号  投稿日:2006-02-27 01:40:01  (萌:1  笑:1  感:1

マリみてパラドックス番外編(テスト板から拾いもの)

「祐巳さま、妙なものを手に入れましたわね」
「そうなのよ。BOOK OFFでね、アニみて第一期のOP/EDとBGM何曲かが入ってるCDを見つけたの。それでほら、サントラの方にはOP/EDの曲はテレビで流れる分しかはいってないじゃない? フルバージョンが欲しかったので買ったの」
「そうしたら、初回限定祥子と祐巳のカード入り、しかも未開封!」
「そうなの。新古品だったのね。どうしてこんなものがBOOK OFFにあったんだろう、と思ったわけ」

「ふむむむ。これはマリみてパラドックスになるかもしれませんわ。どうして表じゃなくてテスト板でやるんですの?」
「んー、パラドックスの元ネタは小説版の文庫とコバルト掲載短編のみ、と決めてるからねえ。一度ぎりぎりプレミアムブックのエラーを原典と認めて自爆してるし。それに、調べるにつれてちょっとやばい話が混じりそうだったものだから」
「やばい話、ですの?」
「まあ、順に追っていけばわかるわよ」


「アニみての音楽を担当しているのは、ALI PROJECTの片倉三起也さん、なのだけれど、全編をバロック風の弦楽四重奏を中心としたBGMにすることでリリアンの雰囲気をうまく醸し出しているのね」
「そうですわ。とくにオープニングのPastel pure 、エンディングのSonata Blue は名曲だと瞳子もおもいますのよ」
「う ん、Sonata Blue は特に好きね。いかにも『J.S.バッハです』な典雅なソナタに、バッハの時代には存在しなかったサックスでメロディーを乗せた。微妙なミスマッチと、や はりバッハの時代には使われなかったコード進行をワンポイントに使って、いかにもなバッハなのに『マリア様がみてる』以外のなにものでもないサウンドを作 り上げてる。うまいわ」
「それで、全曲MIDI化プロジェクトなんて企画だけ作ってまだ手をつけていないのですわね。いつもの祐巳さまの悪い癖でしてよ」
「あー、そういうことを言うか瞳子ちゃん。成敗」
「いゃん、瞳子耳は弱いんですって、ですからにゃーん」
「一年生にはなにかそそられるものがあるのよ」
「ゆゆゆ祐巳さま、そうやって細川可南子も堕としたんですね、そうなんですのね」
「墜としたってなんなの。せめて落としたと言ってちょうだい」
「どこがちがうんですか。なお悪いですっ」


「あーのーそれはともかく祐巳さま、それってバッハのぱくりって言わないんですか?いいんですか?」
「バッハなんて、後の作曲家にぱくられまくってるじゃない、というか今の音楽の基礎を集大成した人の作品に似てたとしても文句は言われないわ」
「まあ、著作権なんてない時代の作曲家だし、いいのですわね。それを言うなら、グノーのアヴェマリアってそのまんまバッハのぱくりですもの」
「ぱくりなんてもんじゃない。バッハの曲をそのまんま伴奏にしてメロディーを乗せたんだから、リミックスよ」

「でも祐巳さま、そういう本歌取りってどこまで許されるのかしら?」
「そうねえ。相手がクラシックなんだから、堂々とバッハの曲をアレンジしましたって言ってもよかったと思うんだけど」
「アニみてのBGMの場合、お嬢さま学校の背景にふさわしく、あ、どこかで聴いたことのあるクラシックだ、と思わせることが逆に必要だったのですわね、きっと」
「そうなの。だから、J. S. バッハに似ているのはデフォとして、サティそのまんまとかビバルディそのまんまとか、出てくるのよ。でもそれは片倉三起也作曲としてクレジットされているの」

「うふふふ、くまもよくやるじゃありませんか、それ」
「うっ。それを言われると弱い。まあ、バッハほど古ければいいんだけど。それにバッハは音楽の集大成をするつもりだったわけだから、真似られても気にしなかったでしょうね」
「じゃあ、真似られて気にする人もいますわね」
「もちろん。編曲を拒否する人だっていたわ」

「たとえば?」
「えーとね、平原綾香のジュピター、ヒットしたわよね。瞳子ちゃん、あの曲好き?」
「ええ、好きですわ。ホルストの組曲惑星の中の木星からメロディーを取っているのですわね」
「ところがホルストは惑星の編曲を一切拒否していたの。くまは平原綾香のジュピターはいい曲だとは思うけど、違和感が先に立ってしまってだめなのね」
「はあああ」

「つまりね、組曲惑星が作曲された時代、まだ音楽を録音できるほどには録音機が進歩していなかった。惑星って地球をのぞいてあるとしても7曲しかないでしょ。冥王星が発見される前なのよ。そのくらいの時代」
「えーと、楽譜を演奏することによってしか伝わらない時代なのですね、まだ」
「そう。だからCDを売るように自分の作ったサウンドを正確に再現させようとして、ホルストの楽譜はね、各楽器の人数とか細かく指定してあって、違う方法で演奏するな、というようなコメントがついているのよ」
「うわー。アーティストがこだわるとたいへんでしてよ。それじゃあ、ホルストさん本人が亡くなってからはどうなってしまったんでしょう。」
「遺族が守らせた」
「あう」

「富田勲がシンセサイザーで惑星を作ったわよね、あれ、遺族の許可を得るまでがたいへんだったの」
「はー。グラミー賞クラシック部門を取ったあとの話ですよね、それでも?」
「それでも。平原綾香の曲みたいなことをしようとした人は、たくさんいたのよ。でも著作権が切れるまでできなかった」
「あーあ。またJASRACですか」
「うん。ね、やばいはなしになってきたでしょ?」

「それが、マリみてのCDとどう関係があるって言うんですの?」
「まあ、これを見て。こっちは謎の初回限定。3曲目のクレジットを見て」
「えーと、『祐巳と祥子のテーマ ~二律背反のエレガンス』作曲者は片倉三起也ですわ」
「じゃ、こっち。前に買った、第一期のサントラの方だけど、4曲目」
「祐巳と祥子のテーマ ~Original Version 。同じ曲ですけどそれがなにか? 二律背反の方が、ピアノのメロディーに弦楽四部で、サントラの方はピアノソロですわね。同じ曲が入ってちゃいけないんですか?」
「作曲者」
「はい。『作曲 フランツレハール Music From The Merry Widow No.15 Duett』ってえええええ?」
「じゃこっち。JASRAC データベース」
「えーと祐巳と祥子のテーマ……ありませんわ」

「メリーウィドーって知ってる? 瞳子ちゃん」
「ウインナオペレッタですね」
「喜歌劇って訳すけど、メリーウィドーってタイトルの通り、B級ネタなのよねー」
「タイトルの通りってあの、まあ演じ方によってはそうなっちゃいますけど、瞳子はそんなへまはしませんことよ」
「舞台女優だもんね。でも下手に演じると『大富豪未亡人激白! 電撃結婚の真相』になっちゃうじゃない」
「はああ。いつか怪盗紅薔薇でネタにしたプッチーニのトスカもB級ネタでしたわね。いつの世も人はそういうものが好きなのですわ。でもそれが人間ですもの、それを演じられてこその女優よ」
「がんばれ瞳子ちゃん。でも現実世界ではこういうのキライよね、瞳子ちゃん」
「本人のいないところで、うわさ話をする人たちの仲間に加わりたくはありませんわ」
「うん、あのときの瞳子ちゃんはステキだなと思ったわ」
「わわわわたしなんかその」
「……耳たぶ赤い」
「ぽっ」


「さーて、ここから微妙なところにはいるわよ。このクレジットの修正のことは実はアニみての公式サイトにちゃんと書いてあるの」
「見 せてくださいませ。はあ、両方とももともとは片倉三起也作曲ってクレジットされていたのですわね。それが『誤記による訂正』で初回プレスのものだけが間 違っていると。えーと、発売が2004年2月6日、訂正が2月23日。サントラの方が発売が2月25日、訂正が2月24日……あれっ?」
「ま、そういうことよ。で、主題歌CDの方は、第一シリーズでボーカル入りのOP/EDがボツになったために、『主題歌とカラオケ』という予告が一度訂正になっているの。本来1月23日発売予定だったものが2月にずれこんだのね。いろいろあったみたいねえ。」
「そうするとこの謎の初回盤は、どこかで回収されたかお蔵入りになったものが流出したかもしれない、とそう言いたいのですわね、祐巳さま」
「うん、そんなところかなあ、と」

「で、ゆーみーさまっ。ここまではわかってる話で公式HPにも載ってるじゃないですか。どこがパラドックスなんですか」
「だって瞳子ちゃん。バッハもサティもOKでなんでフランツレハールだけだめなの?」
「あーーー。やっちゃったのかしら」
「やっちゃったんじゃないのかなーと思うのよ」
「えーと、50年ですわよね、日本の音楽著作権。そのフランツレハールさんっていつ亡くなったんですか?」
「1948年の10月24日」
「つまり著作権が切れるのが1998年の……だいじょうぶじゃないですか」
「大丈夫じゃないのよ」
「どうして?」

「日本はね、まだまだ戦争の負の遺産を背負っているのよ」
「ななな、なんですかいきなり」
「著作権には戦時加算、というのがあるの」
「あ、聞いたことがあります。戦争中は、著作権を踏み倒した、とは言わないけれど有効に管理されていなかった、ということになって、その分をよけいに加算されてるって」
「そ う。第二次世界大戦の間の分、敗戦国は当時の連合国に対して著作権保護期間が加算されているの。日本で言うと、1941年12月8日、真珠湾の日から、サ ンフランシスコ講和条約発効の前日まで、約10年が加算されているの。富田勲さんがシンセサイザー化した頃にはホルストもラベルもまだ有効だった」
「だからフランツレハールさんの著作権は日本ではまだ有効、と」
「普通、レコード会社がそういうミスはしないからねえ」

「誤記、なのですわ。誤記」
「あ、ゴキ」
「きゃあああああ、いゃんいゃんいゃん」
「抱きつかなくてもだいじょうぶだって。う・そ」
「ゆーみーさーまー」
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