Kuma Ichigo (くま一号)
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怪盗紅薔薇の隠れ家
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参考書(笑)
ばーちゃん、おん歳九十何歳だか計算できない明治45年生まれ、女学校出でビートルズが鼻歌に出るばーちゃんであるが、何を思ったか「池波正太郎にはまっている」のだそうだ。

 古本屋で買ってきてもらって、文庫本山積み、とうとう「鬼平」「梅安」「剣客商売」全巻読んじゃった、のだそうな。それが母に回って、そこから妹へ女系3代回ったところで、妹が忙しいのでそこで止まっているそうな。
 読み終わったら回せ、と言っているのだが。いや、わりと好きなのだよ。鬼平とか。

 そういえば、コンビニで梅安を「さいとうたかを」が描いたのが廉価版になって売ってたのだけど、ちょっと立ち読みしたら「梅安がそのまんまゴルゴ13」で笑った。
 まるっきし、スナイパーそのものなんだもん。

 別のところで書いたけど、「ネタにするために読んだ本」ってあるんだよね。
「小公女」 菊池寛訳(青空文庫のフリーテキスト)@昭和二年版
これが、小学生向けでだいぶカットされているとわかって、一番数が出ているらしい、新潮文庫版伊藤製訳を買ってきた。(これは菊池訳より古いんだけど著作権切れてない)
そして、原文。

これ、注目。最初からかっ飛ばすつもりだったらしいよ。(笑)

○源氏物語
 原文とか谷崎とか読み直す根性がないし知性のない瀬戸内とかキライだー……ので、大猫所有のあさきゆめみし(大和和紀)でごまかす。ネタを拾うなら「大掴」が一番良さそうなんだけど、手元にないの。
○桜の樹の下には屍体が埋まってゐる
 明確には出てこないけど、白薔薇書くなら必読でせう。
フリーテキストであるし。スクロール2ページくらいだし。100円ショップにあるし(笑)
○とりかへばや
 原文と氷室冴子の「ざ・ちぇんじ」。 ざ・ちぇんじは祥子さま脚本のコンセプトそのまんまだからねえ。
○シェークスピアは……
 カナダネタ、しかもただの女優じゃなくて「舞台女優」と強調する瞳子だから、いずれいきつくと思うんだ。で、ネタは「真夏の夜の夢」にしてみたんだけど。 瞳子はパックよりはタイターニアだと思って。なんでって↓
○ガラスの仮面
 これしかないでしょうがあああ。
問題は、瞳子は誰がどう見てもマヤじゃなくて亜弓、というところでせう。だからパックじゃないのだな。 お蝶夫人はキャラちがうしぃということで、エースをねらえはパス。
 で、祐巳ってどう見てもマヤでしょう(爆)
 だから、紅天女を争うかって、うーん?

 と言っても、子羊たちの休暇あたりからして、女優の娘じゃないよね、瞳子。本物のお嬢さま。今野せんせはおおざっぱに同世代だから、「お嬢さまが河原乞食に身を落とすなんてなんてこと、よよよよよよよ」という筋はないだろうし。

○太宰とか、漱石のこころとか、一ページ開いた瞬間に鬱になりそうなものは、半径30メートル以内には近づけない。(津軽は読んだことないです)

 あと、明治期のオルガンの本とか、亜お姉さまに魅入られて中島飛行機関連とか、一見なんの関係もないものを読んでみたりしてるなあ。

○夢の宮(今野緒雪)の中の、志摩子-乃梨子-瞳子の原型が出てくると言われる一編。
これは、なかなか面白かった。
 コバルト初掲載時の銀杏の中の桜(原題で「マリア様がみてる」)は、ああそうだったのか、と思うところいろいろ。ほとんど文庫版と変わっていないのにツッコミどころ満載(笑)。
 そうそう、この挿絵だったら瞳子って絶対にドリルにはならなかったよなあ。
で、それをあちこち探して、横浜中央図書館から取り寄せた私って、ばか?

 で、ネタに出来たかって、ぜんぜんできません。爆笑
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イメージアルバム
マリみて~春~のイメージアルバム、紅、白、黄ってあるでしょ?
 3枚揃ってBOOKOFFにあった。
 どうしようかと思ったけど、まあ全曲MIDI化プロジェクトなどと、忙しくない時に言ってしまったからには、聞くだけ聞いておこうかと。聞いたら売ろうなどと。 
 で、まだ聞いてないんだけど、ねえねえ、BOOKOFFって、保存状態が良ければ、タイトルとアーティストで機械的に価格が決まるよねえ。

 それがね、
紅薔薇 1,650円
白薔薇 1,950円
黄薔薇 1,000円

 この差はなんなんだ?

(やっぱり黄薔薇はオチか)

 Jasracの契約更改が来るんだけど、悩んだ末、Lacookanに移して継続することにした。
今は表からはMIDIデータに飛べないようになってるので、こんどはちゃんと公開しようかなと。
今の状態じゃ、著作権料が無駄だからねー。
一年ぶり
がちゃSで。

 コメントはしょっちゅう書いている。
 内輪受けネタは書ける。 レイニーは3ヶ月に一本くらい投下している(orz)

 だから、単発のまともな投稿が去年の12月以来、ということに気づいた人がいるだろうか。
怪盗紅薔薇ものでさえ、書けなくなってた。 プロットできあがってるのに文章にならないって、そこまで重症だったのだよ諸君。
 やっぱり私は文章を書く人ではない、と、思ったね。
ことさら、断筆だの引退だの宣言するほどのたいしたもんではないから何も言わなかったけど。

 んーと、別に得票は気にならなかった。 なすびじゃなくて千成瓢箪のくまとしては、票数が少ないのが普通だし。 そうじゃなくて、ほんとに文章がつながらないというのがひとつと、何を書いてもメンタル的に痛い方へ突っ走るというのがひとつ。
 いや、突っ走ってもいいんだけど、書いてて自分の方が持たない(笑)

 だから、12月の最後の投下というのは、例の(読んでない人ごめん)祥子さまのトラウマ説だったのね。
以後、お世話になった笙子同盟様寄稿品の推敲に利用させてもらった以外は、内輪受けとイベントしか書いてない。

 でまあ。怖かったねー。どういう反応が来るか。

 結果、1日で30票越え。 くまルールにより、一年ぶりにSSリンクに登録したらさらに10票。
気がついたら自己最高得票になった。(それがいぬいぬさんの1/10でもいいのだ)
これははっきり言って嬉しい

 ええ、そうですよ、人に偉そうなこといっても私も票が来ると嬉しいですよ。

 書けない状態が、解消した訳じゃないんだけどさ。 原因は「考えすぎ」というのが風さまによって看破されているわけだが、わかったからって逃げられるわけじゃないんだなー。

胸騒ぎの木曜日 (笙子祭II 寄稿版)

 胸騒ぎの木曜日








「『なお、茶話会には黄薔薇のつぼみと紅薔薇のつぼみも参加の予定』だって。きゃーーー。」

 今日何度目の「きゃー」だ、と思いながら……

 わくわくしてるひとりが、いた。



「笙子さん笙子さん、お読みになりまして?」
 さっそくやってきたのはクラスメイトの智奈美さん。

「もちろん。智奈美さん、参加するの?」
「うーん、自分が参加するかどうかは考えちゃうなあ。」
「どうして?」
「紅薔薇のつぼみは、ねえ、ほとんど決まったようなものだし。」
「あら、由乃さまじゃだめなの?」
「だって、ねえ、ついて行くのが大変そうじゃありません?」
「うふふふ。」
「そうよねえ。」

「でも、由乃さまの妹ってわくわくするじゃない。退屈はしないわよきっと。」
「あーあ、笙子さんってこれだから。ふわふわの笙子さんと突っ走りの由乃さまじゃ勝負にならないわよ。」
「勝負って、勝負じゃないでしょうに。」
「じゃあ、参加するの? 笙子さん。」
「うん。一緒に行かない? 智奈美さん。」
「どうしよう。祐巳さまのプティスールになれたらすてきだけどなあ。」

 これはまぎれもなくチャンスだ、と思った。
 薔薇の館へ行けば、きっとなにかきらきらしたものが待っている。

 そして……撮ってもらえる。あの人に。とは、まだはっきり意識はしていない笙子だったのだけれど。

 そして、もう一つどうしても知りたいことがあった。

・・・・・・・・


 あの日。
 バレンタインデーの日、お姉ちゃんは誰にチョコレートを渡すつもりだったんだろう。
 お姉ちゃんとあの日食べた、ラッピングを解いてしまえば普通のチョコレート。

 いいえ。たぶん、わかってる。いえ、高等部に入って、お姉ちゃんの噂を聞くたびにそのことがわかってきた。

 あの時、黄薔薇さまいえ江利子さまは『あなたにもそんな顔ができるのね、安心したわ。』ってそう言った。お姉ちゃんに助け起こされながら、たしかに聞いた。

 『余計なお世話よ』って切り返す口調が、ほんのわずかに優しくて切なくて、わかって、しまった。ちゃらちゃらした人って、あの人のこと。
 三年間、いえもっと前からあの人に見て欲しかったんだ。勉強しても勉強しても追いつけない背中を見続けて、でも、最後にあの人はこちらも見ていたんだってわかった。
 だから……あのチョコレート、渡さなくてもお姉ちゃんは満足したんだ。

 それなら。
 江利子さまに会いたい。
 いえ、会っていまさらどうするんだろう。お姉ちゃんは進学して家を出た。
 でも、知りたい。


 由乃さまと、会いたい。江利子さまのことを聞きたい。
 お姉ちゃんの想い、江利子さまの思いを、知りたい。

 薔薇の館に行けば、なにかが動き出す。

 さあ、まずは応募用紙を取りに。





2005/11/03 公開

あとがき
[READ MORE...]
聖ワレンティヌスの小さな奇跡のいいわけ
えーと、笙子同盟様解散に伴い、非公開状態になってたのを再録しました。
えーと、がちゃS連載停止中(orz)の聖ワレンティヌスがみてる、の分岐ストーリーみたいに結果的になっちゃったんですが、なぜって、笙子同盟様解散という絶対的〆切があったからでして。

 ほんとは、同盟主、ヒナキさまの主張に従って、「笙子は黄薔薇」まで持って行くつもりだったんだけど、時間切れボツ。 江利子さまと克美さまの因縁を明かすところまででおしまい。
 いろいろと、悔いが残るのねー。でも原作がこの先に進んじゃいそうだから、ここまで、かも。

 冒頭は、がちゃSのNo.1111ですが、そこから先は、投稿用に別物になってます。
聖ワレンティヌスの小さな奇跡 -後- (笙子同盟寄稿版)
聖ワレンティヌスの小さな奇跡
-後編-







act. 3

迎えて、バレンタイン当日。

 瞳子さんは、やたらに気合いが入っている。
「お姉さまは、1年生から3年生、いいえ、中等部から大学部、花寺に至るまでファンが多すぎるのですわ。せっかくの演劇部の衣装ですもの、余人に渡してなるものか、なのですわ」

 真美さんと日出美さんは、毎日の「カウントダウンスペシャル」の発行でよれよれになって、もうどうにでもして、というかんじで存在している。
「あ、笙子ちゃん。もう、写真でも何でも撮ってちょうだい。ついでに司会もやってくれるとたすかるんだけど」
 だめだ、これ。


 今年は、集合場所が薔薇の館前の中庭ではない。なぜか体育館。

 受付の机が並べられ、体育館の出口の一つを囲んで縄が張られている。

 5時。真美さんが立ち上がった。
「それでは、今年のバレンタインデースペシャル企画、ブゥトンとコスでプリクラを開催します!」

 おーやんややんや。しかし、企画の名前になってしまったのか、乃梨子さんのツッコミ。

 ルール説明が日出美さんから行われる。去年とだいたい同じなのだが、一つ付け加えられた。温室の木の根本にはカードは埋められていないので、木の根本を 掘ってはいけない。そこらじゅう掘り返されたら、木が傷んでしまう、というクレームが付いたためである。紅薔薇ターゲットひとつ消去。

 これですよー、とカードを示す今年のブゥトン、祐巳さま、由乃さま、乃梨子さん。
乃梨子さんがどこへカードを隠すかって、これは難問かもしれない。


 ルール説明のあと、例によってあれだ。
「ブゥトンの姉妹の方は、前へ出てきてください」

 去年のことを知っている人は、予想のウチ、だけれど、怪訝な顔をする瞳子さん。
わー、祥子さまも令さまも、志摩子さまもしっかり参加している。
「ブゥトンの姉妹の方には5分間のハンディをつけさせていただきます」
「そんなこと聞いてませんわー」叫ぶ瞳子さん。
それを必死で押さえつける祐巳さま。真っ赤になった瞳子さんがかわいい。


そして。ここからが大変だった。


「それでは、出口以外の扉を閉めてください」
ばたん、ばたん、ばたん。
なんだか閉じこめられたみたいで、不安げな参加者たち。

「それでは、スタートの時に、こちらの受付で生徒手帳のチェックをさせていただきます。生徒手帳をお持ちでない方は、ここでお待ち願います」

 きゃあああっ、という中学生らしい声、うわっという、なんか大学生、のような集団。
 すり抜けて逃亡するのを防ぐために、配置につく、ブゥトンと新聞部写真部スタッフ。「それでは、すたーと!」
真美さまの号令とともに、受付に殺到する参加者。
なにしろ、『祐巳さまとのツーショット』である。これはもう一生もの。
かく言うわたくし内藤笙子、ひそかにねらっております。
蔦子さまによけいなお節介をしてくださったからこそ、いまの笙子があるんだもの、祐巳さまとのツーショット欲しいです。はっきりいって。

 しかし。
「聖さま。なんなんですか、そのカツラは」
「いや、祐巳ちゃんとツーショット写真が撮れるならねえ、だから景さんと一緒に」
「って加藤さん、ななななんで」
「引っ張ってこられたのよ」

「って、なんでこんなところにいるのよ凸」
「デコはないでしょ凸は。せっかくあなたとデートしに来たのに」
「一千万年来るなー」

 こっちはこっちで
「去年、笙子さまが参加していたのにどうしてわたしたちはいけないんですか」
「あのねえ、一年早いでしょ」
いつのまにか『乃梨子さまに青田刈られ隊 一番隊見参』などという幟を持った中学生集団。

そして・・・・・・

 おおおおねえちゃん?
「はーい、笙子」
「うそ」
「なんとなくね。今年も今日が入試なのよ、うちの大学」
「ということは、あの、蓉子さま」
「はーい。あなたが笙子さんね。たしかに、似てないわ」
「よけいなお世話よ」

 つまり、祐巳さまとのツーショットを目指す蓉子さまに誘われて、お姉ちゃんまで来てしまったという……内藤克美さん、あなたはいったいナニをしているんですか。

 そこへ絶妙のタイミングで白薔薇さまが。
「みなさま、薔薇の館にお茶などご用意してございます。ご一緒にいかがですか?」

 ブゥトンズ+志摩子さまに、先代の聖さま、江利子さま、蓉子さままで揃ってお茶会ということで、納得した中等部生たちは、薔薇の館へにぎやかに移動していった。

 さて。
「日出美さんは?」
「あのね、乃梨子さんって一見クールだけど、優しいでしょ。白薔薇さまに向ける視線のちょっとでもこっちに向いてくれないかなーって時々思うんだ」
「つまり白いカード狙いか」
「笙子さんは紅ね」
「うん。競争率高いけど」
「よーし、いくかあ」
「うん」




act. 4

戦いすんで、日が暮れて。

 それぞれのカードは、誰かが見つけて、結果発表は終わったらしい。
笙子はそれを見ないで薔薇の館へ向かった。


 お姉ちゃんが、薔薇の館で山百合会の元幹部たちとお茶会をしている。
在学中にもこんなことはなかったはず。
 ちょっと心配になって、のぞいてみた。

 江利子さまとお姉ちゃんが話している。

「去年のバレンタインの時ね、あなたが気にかけているプティスールのような子なんだろうな、って思ったのよ。まさか実の妹さんだとは思わなかったわ。しかもフライング参加」
「なにをしてるんだと思ったわよ。でもそれがきっかけでねえ、あの武嶋蔦子とねえ」
「ふふふ。カメラちゃんの妹になるのはなかなか大変だと思うわよ」

「ずっと、あなたには追いつけなかったわ。でも、あのとき笙子を助け上げたときにね、『あなたにもそんな顔ができるのね、安心したわ』って言ったでしょ? あなたも私を見ているときがあったんだ、と思って、3年間が無駄じゃなかったって思ったわ」

「とんでもない。あのね、私はいま芸術学部にいるわ。今までみたいに、努力しなくてもそこそこの成績がとれるというのでは、追いつかないの。飛び抜けていかなければゼロと同じ。私ね、努力の仕方って知らないのよ。あなたがうらやましかった」

「私が?」
「そうよ。ほんとにうらやましかったの」

 お姉ちゃんの三年間が無駄じゃなかった、それがわかればそれでいい。

 私も蔦子さまを追いかけて、このまま走ってゆく。


「蔦子さま」
「ほい、笙子ちゃん」
「あのね、お姉ちゃんとツーショット、撮っていただけませんか」
「ああ。いいね。お姉ちゃん、呼んでおいで」




 そして、ここに二枚の写真。
お姉ちゃんと江利子さまのツーショット。
お姉ちゃんと私のツーショット。

 本当なら、リリアン高等部の制服を着ていてはあり得なかったはずの二枚の写真がここにある。バレンタイン企画が作り出した一つの奇跡。

 蔦子さまには、手作りのチョコレートを渡したけれど、ツーショット写真はない。

私は蔦子さまにしかまだ撮ってもらうことができない。
蔦子さまはまだ誰も撮ることができない。

 まだ、先はながいなあ。


2006/02/20 公開
聖ワレンティヌスの小さな奇跡 -前- (笙子同盟寄稿版)



 聖ワレンティヌスの小さな奇跡

-前編-







act.1

 成人式の前後の連休にはセンター試験がある。講義室が使えないし準備もあるので、大学はまだ休み。お姉ちゃんは家に帰ってきてた。

 それにしても、暮れに帰ってこないって電話があった時は、驚いたなあ。

“あ、笙子ねえ、お正月は帰らなくてその次の週に帰るから”
“え? お姉ちゃんどうするの?”
“うん、大学の友達とスキーに行くのよ”
“えええっ?”

『お姉ちゃんが』
『大学の友達と!』
『スキーに行くので!!』
『正月には帰ってこない!!!』
 お姉ちゃん、いえ内藤克美さん、あなたはいったいどうしたんですか。



「はいるわよ」
「うん、お帰りなさい」
「ただいま笙子。なーに、まだ着替えてないの? ああ、それね、すんごいカメラを買ったって。お母さん目を丸くしてたわよ」
「うん、そうだよ」
「あのね、笙子。そんなことしてる間にもライバルは勉強してるのよ。ちゃらちゃらしてたらいい大学へは入れない。だいたいそんなカメラ、使い方覚えるのだ けだって時間がかかるじゃないの。そんなことしてる暇があったら勉強するの。お姉ちゃんはちゃんと志望校に入ったわよ。ライバルがまだ油断してる一年生の 時から勉強すれば有利なんだから」
「だあって」
ぷーっとふくれてみせる。いつものお姉ちゃんだ。いつもの……あれ?

「ぷっふふふふふっ」
「お姉ちゃん?」

「それで? 妹になるのならないの?」
「お、おねえちゃん!?」
「聞いたわよ。武島蔦子の金魚の糞なんでしょ?」
「き、きんぎょのふん~~~!! ひどーい」
うそだあ。お姉ちゃんがどうして。

「で、妹になるのならないの?」
「三奈子さまみたいなこと言わないでっ。誰に聞いたの?」
「ほお、築山三奈子が追っかけてくるくらいの有名人になったか」
とん、と肩に手を置くお姉ちゃん。
「部室が隣だからですっ」
なんか、ずいぶん雰囲気が変わったな。これ、ほんとにお姉ちゃん?

「蓉子に聞いたのよ」
「ようこ、さんってまさか、ロサ……」
「そう。その先代紅薔薇の水野蓉子。一緒にスキーへ行ってね。ふふふ、蓉子は祥子さんや祐巳ちゃんから情報が入ってるからいろいろ聞いたわよ、あることないこと」
「えええええっ。あることないことって、ななな、なにを」

 信じられない。だいたい、蓉子さまだってお姉ちゃんの分類では『浮かれている人たち』の中にはいるんじゃなかったっけ? 山百合会幹部なんて暇人のあつまりで、あこがれるなんてミーハーだけって言ってたのはどこのどなたですか。

「茶話会のこと、とか、金魚の糞のこととかね。デジカメラちゃんってだれのことかしら」
「おおおねえちゃんっっ!」
 真美さまならともかく、お姉ちゃんからこの攻撃は予想もしてなかった。うわあ、なんかまた顔がほてってきた。


「あれ? この写真って」

 あ、写真立て。去年のバレンタインのお姉ちゃんと私の写真。まずい。蔦子さまが言ってた。 
『克美さまがこんな写真見たら激怒するわよ』
ところが。

「なつかしいわ」
眼を細めて優しく笑うお姉ちゃん。写真の中のお姉ちゃんの表情と同じだ。
「蔦子さまが撮ってたの」
「うん、いい写真だわ。さすが蔦子さんね」
「そうでしょ」胸を張る。
「お、もうのろけ? でも、ひとつの奇跡よね。本当なら一緒に高等部にいるはずがないのに制服で一緒に写ってる。まるでスールみたいにね。私にも焼き増ししてくれないかしら」
「もちろん、してくれると思う。頼んどく」
「うん、お願い」


「お姉ちゃん、変わったね」
「笙子も変わったわ。たぶん、この日から変わったのよ。違う?」
「うん、たぶん、そう。でも、お姉ちゃんはバレンタインデー、何があったの?」
「この日の試験で合格したわ」
「うそ、そんなことじゃないでしょ」
「なによ、笙子だって見てたじゃない。わからないなら秘密!」
「お姉ちゃんずるい。」


「蓉子がね。」お姉ちゃんは急に話を変えた。
「この日が人生最良の日だったって言うのよ」
「あ、それ、聞きました。薔薇の館を人でいっぱいにするのが蓉子さまの悲願だったって」
「そう。だから願いがかなったこの日に受験した大学に入っちゃった。第一志望じゃなかったのに」
くすっ、と笑う。
「私もね、最良の日だったのよ」
「そんなの、聞いてない」
「話してないもの」
「やっぱりお姉ちゃんずるい。私のことは全部蓉子さまから聞き出したくせに」
「全部は聞いてないわよ。妹になるのならないの?」
「あーーん、秘密!」

「あはは。勉強『も』しなさいよ」
「はーい」
「じゃあとでね」


 とぼけたふりをしたけれど、本当はだいたいわかってる。
お姉ちゃんも追いついたんだ、あの日。
勉強しても勉強しても追いつけなかったあの人に。

会ってみたいな、と思った。その人に。




act. 2

「笙子ちゃん、あんたたちいったい、なんてことしてくれたのよっ!!」


 写真部の部室に蔦子さまとふたり。今日の成果を見ながら「うーん、祐巳さんはいいっ、今日もいいっ」なんて蔦子さまの横顔を眺めていたら、突然真美さまが飛び込んできた。

 私、なにかした? しかもあんた「たち」。

「真美さま、私、なにかしでかしましたか?」
「まあまあ、座りなさいよ」と、蔦子さま。

「何かしでかしましたかじゃないわっ。とんでもないことしてくれたわよ」

「はあ。」

 しかたないので、インスタントコーヒーを入れる。蔦子さまの黒一色のマグカップ、私はバラのついた白いマグカップ。お客様用は、使い捨てのプラスチック。

「そもそもね、一月の中頃から『今年はなにかやらないんですか?』って特に一年生から聞かれていたわよ。それがだんだん声が大きくなってきて、この前なんか一年生に取り囲まれて、今年も是非ってたいへんだったわよ」
「今年は、ってなんのこと? 真美さん」

「バレンタイン企画に決まってるじゃないのー!」どんがらがっしゃーん。

「は?」 と顔を見合わせる蔦子さまと私。

「で、それがどうしてわたしたち……」
「どうしてもこうしてもあるかーっ」

……はあ。

「今朝、登校してきたら、中等部の子たちに囲まれたのよ。『今年はやらないんですか』って。中等部よ中等部」
……ぎくっ。

「その上さっき、紅薔薇さまに呼び出されたのよ。それで薔薇の館に日出美を連れて行ったら、3薔薇さまが待ちかまえていてね」
「なんか話が大きくなってきたわね」
「中等部の子がね、お姉さん、実のお姉さんよ、とかクラブつながりの先輩から、高等部の子の制服を借りる予約が殺到してるって言うのよ。バレンタインデーに」

 うわ

「最近、由乃さんが中等部の子、有馬菜々ちゃんだっけ、よく呼んでくるでしょう? その菜々ちゃんの話だとね、『乃梨子さまに青田刈られ隊』だとか『秘密結社エミリーのプティスール同盟』とかわけわかんない秘密組織が中等部に暗躍してるらしいのよ」

 あああああ

「それで、紅薔薇さまが『外部の方が、たとえリリアン中等部の者であろうと、高等部の制服で高等部に入り込むのは、安全上も風紀上も好ましくありません』とおっしられまして、『今年は企画はなさいませんの?』にっこり」

 怖い。それは怖いです。

「『生徒会も協力を惜しみませんから、安全上風紀上問題のない企画を立てていただけませんこと? このままでは学内が落ち着きませんことよ』って、さーどーするのよ、この元凶姉妹」

「元凶ってねえ」
「まだ姉妹じゃありません」

「笙子ちゃん、反応するのはそこか。まあそれはともかく。企画よ企画。責任とってなんか考えてよ」
「去年と同じでいいんじゃないの?」
「半日デートはねえ、つぼみの負担が大きいし今回は学外に出る企画はダメって」
「カード探しはあれでいいの?」
「部外者の乱入を防げればね。それも頭が痛いわ」

 ふう、と息をつく真美さまと蔦子さま。
まいったなあ、そんなにすごいことになってるとは思わなかったわ。
 と、目にとまる一枚の写真。

「真美さま、これ、どうでしょう」
「どうでしょうって、学園祭の時に瞳子ちゃんが祐巳さんと衣装のまんまでデートしたときの写真じゃない」
「ですから、紅薔薇のつぼみの妹に協力してもらって、演劇部の衣装でツーショット写真を撮るんです。デートより思い出になるかもしれませんよ」
「ああ、それ。いいかもしれない」


 かくして。ことしのバレンタイン企画も始まってしまったのだった。
「それってコスでプリクラって言いませんか?」という乃梨子さんのツッコミはともかく。



<続く>



2006/02/20 公開
なあんかなあ
饒舌になり始めると、荒らしまがいになるまでとまんないんだよなあ。
ちょっと反省。
OVA発売前夜?
というより、祐瞳成就前夜なのか。まだ引っ張るか。
マリみて関係、連休につきひっさしぶりに巡回。


  • OVAの発売日程がオフィシャルに出た。来年7月まで

  • 「大きな扉……」の表紙絵:まんが王倶楽部 
        また、び、微妙な。首にくさりをかけたままロザリオを手にとって眺める祐巳と後ろから微妙な表情で覗く瞳子ちゃん。引っ張るねえ、ひびきさまも。

  • Webラジオ魔法少女志摩子再登場orz

  • Webコバルト、仮面のアクトレス前の今野せんせのインタビュー(インタビュアー由乃)が載ってるけど、また大きな扉の前に出るらしい。


 うーん。必死で盛り上げてるけど、客は盛り上がっているのだろうか。

そうそう。
 中文検索、聖母在上(簡体字 圣母在上←出るかな?)してたんだけど、
台湾系(えーと、福建語繁体字かな?)は、そのまんま「瑪莉亞的凝望」であるらしい。
凝望ってさあ、じーーーーーっと監視されてるみたいでナニだ。
悪いことをしてもマリア様の目からは逃れられませんよせんよせんよ、って中世的瑪莉亞様な気がするぞ。

 (って、私は興味であさってるだけだからね。中国系ダウンロードサイトはたしかに煽りの通りなんでもあるけど、アブナイもんも(ウイルスとかいう意味で)なんでもありだかんね。
柊さまが中華的下的考察をグローバルスタンダードに展開していたのでなんとなく)
あっち系じゃない方から聞いたけど
アキバで道を聞かれたんだそうですが。

ツンデレ系メイドカフェって
なんですか?
あれれ?
裏板に、パラドックス番外編ぢゃすらっくものが、もう一本あったような気がしたんだけどなあ。
だれか覚えてませんか~。
第9話薙ぎ払え 

 No.75  [メール]  [HomePage]
   作者:真・怪盗紅薔薇  投稿日:2005-11-12 04:37:06  (萌:0  笑:1  感:0
「あ、出た。」
「柊さま、これ、元ネタってひょっとして。」

**********
 迫り来る海嘯……蟲の津波のような大軍におののくドリメキア兵と風の谷の住人たち。
そこへ戦車に乗って現れる瞳子。
その後ろから巨大な可南子が……。

乃「ドリャナ様、それを使うつもりですか。」
瞳「今使わなくて、いつ使うのだ。」

どどどどどどどど、道路工事じゃなくて王蟲の大群が迫る。

可「ぐぅぉわあぁ」

瞳「焼き払えっ!」
可「しゃぎゃー!!」

どかーっと口から噴射されるビーム、その向こうで焼き払われる王蟲の大群。

菜「ばばさま、巨神兵です。」
由「そのようなもので大地の怒りにさかろうても無駄じゃ。菜々、わしのめしいた眼の代わりによく見ておくのじゃ。」

瞳「薙ぎ払えっ!!」
可「きしゃー!」

どろっ、と溶け始める可南子。

乃「腐ってやがる。早すぎたんだ。」

瞳「薙ぎ払えっ!!」
可「ぐぉっを」
瞳「どうした怪物! それでも世界を滅ぼしたものの末裔か。焼き払えっ!」
可「ぎにゃー!」

 炎に力がない。ビームの間を駆け抜けてくる王蟲たち。ぞぞぞぞぞぞぞぞ。

瞳「焼き払えっ!」
可「もはー!」

 どろどろどろ、とけて崩れ落ちる可南子。
下でにげまどうドリメキア兵たち@高田小林

 そのころガンシップがそちらへ向かって飛んでいた。
麒「ユパ様、あれは風の谷の方向です。」
祐「王蟲の攻撃色が強くなっておる。」
麒「バグの連鎖ですね。」
祐「一匹見つけたら三百匹はいるのだ、ペジテのアスベルよ。」


菜「ばばさま、巨神兵しんじゃった。」
由「終わりじゃ。世界はバグに滅ぼされるのじゃ。」

 なだれ込む王蟲の群れ。バグバグバグバグバグバグバグバグ

 そこへ、なにか浮遊する飛行物が。

「姫さま」
「ひめさまじゃ」
「あのようなところに。」

「姫さま」
「アリスさま」

**********
「すとーーーーーっぷ。なんで、私がばばさまなのよっ。しかもなんでアリスが主役なのよっ。」
「背が高いっていうだけで配役決めたわね?」
「って、可南子さん、なんでここにいるんですか。」
「勝手に来たからよ。いいじゃない。」
「わたくしは、クシャナみたいな心理描写の深い敵役は好きですわ。演じてみたいですわね。」

「瞳子だけもうけ役じゃない。だいたい、このまま進んだらアリスと祐麒さんのCPになるわよっ。それは許せないわっ。」
「ふーん、なにが許せないのかなー、よ・し・のさん?」
「おかまに決まってます。」
「可南子ちゃんおかまって言うのはやめようね。」

「志摩子さんが出てない。」
「白薔薇さまはいいじゃないですか。表の本編の方で妖しくスプラッターでどろどろでグロでエロな主役の撮影がすすんでるんですから。」
「菜々ちゃん! 最後のははいってないわよ。グロでエロってなんなのよ。」
「あら、妖しいエロってやってみたいわ、乃梨子。」
「話を混乱させないでくださいお姉さま。」

「どっちにしても、バグの津波なんて却下よっ。」
「それは言えてるわねえ。」

賛成:志、瞳  反対:祐、由、可、乃
結論:却下

「また考えてきますー。」

「って、表の方で撮影が進んでるのになんでまだやってるのよっ。」

*************
ver.2リリース後も蟲退治のためにしばらくこちらも生かしておいていただけますでしょうか?>柊さま
(蟲=バグネタがあったのってどのくらい昔だったろうか……遠い目)

どこをどう見ても、書き捨てネタなんだけど、なんか惜しくって。
しゃぎゃーは柊さま、全体構成はケテル・ウィスパーさまの3次パロ
くま大辞典なんだもん
くま大辞典なんだもん  No.94  [メール]  [HomePage]
   作者:真・怪盗紅薔薇  投稿日:2005-12-10 00:55:27  (萌:0  笑:0  感:0
『リリアン設立期、明治のカトリック系女学校に関する調査報告』

資料提供 風さま、春霞さま、jokerさま 
がちゃS外から Amyさま@Roseraie(http://amy0069.kir.jp/ Diaryにて)、匿名のノリコスキーさま

「そういうわけで、交流掲示板より移動してきたのですわ」
「って、どういうわけだか説明しないと交流掲示板を読んでない人はわかんないわよ。そもそもここって、データベースと情報交換BBSになりつつあるんだけど、いいんですか? 祐巳さま」
「うー、柊さまの許可は取ってないけど、掲示板ごと消す時にはそれまで、ということで」
「はーい。で、交流掲示板での話題というのは、まずお聖堂がどういうものか、というところから始まったのですわね」
「そこに、明治にカトリックの学校ってあり?という話がつっこまれて、リリアンの起源ってどんなものだったんだろうっていう展開になっていったのよ」
「それで、簡易掲示板では書ききれなくなってしまったのね」

「ところが、だいたいの疑問に対する答えはAmyさまが解決してしまっているし、くまよりもよほど情報が豊富ですのね」
「うん、だからまずはAmyさんの落ち穂拾いから始めることになりそうよ」

○リリアン女学園が創立された頃の様子 明治34年(1901)
・日露戦争前夜

○明治のキリスト教 明治新政府の政策
・維新と同時に自由になったわけではないキリスト教

○列強と不平等条約改正

○浦上教会・大浦天主堂

○高等教育施設を日本へ ザビエルから明治まで

○教会と修道会と修道院

○ミッション系学校の創立年

○明治30年代に集中するカトリック系女学校の創立
・日本教皇代理のプティジャン司教、修道会に修道女派遣の懇請
・学制の改正 明治43年

○成立期のリリアン(この部分フィクション)
・「リリアン」という学校名は最初から?
・お聖堂とマリア像

○マナースクール 欧州流お嬢様学校

○おまけ
・リリアン女学園移転説
・プロテスタント系は?

というわけで、ただいま編集中

「うわああ、項目あげただけで、すごいことになりましたよ、祐巳さま」
「一ヶ月足らずの間に、これだけのことがあちこちに書かれていたって事よ。ね、散逸しちゃうのは惜しいでしょう?」
「でも、くまがこんなの、まとめられるの?」
「ほとんどコピペするだけだもん、たぶん大丈夫。」
「でも、少しずつになりますわね。スローペースですわ。」
「協力者歓迎よ」
(2005.12.11)

これはやる。やります。
資料は揃ってるし、原稿もだいぶあるんだけど。
「こぼおちでやろうとしたのが、大きな間違いなのですわ。趣旨が違うでしょあちらは」
「ごめんなさい」

追記
 当時、匿名で、くまが勝手に「匿名のノリコスキー様」というコードネームを付けていたのは、いま、がちゃSや、マリみてTTなどのデータベースサイトでも活躍されているRSさまのことです。 このころは、まだ、身を隠してたんですねー。
マリア様の怪盗
マリア様の怪盗  No.108  [メール]  [HomePage]
   作者:くま一号  投稿日:2006-02-27 01:40:01  (萌:1  笑:1  感:1

マリみてパラドックス番外編(テスト板から拾いもの)

「祐巳さま、妙なものを手に入れましたわね」
「そうなのよ。BOOK OFFでね、アニみて第一期のOP/EDとBGM何曲かが入ってるCDを見つけたの。それでほら、サントラの方にはOP/EDの曲はテレビで流れる分しかはいってないじゃない? フルバージョンが欲しかったので買ったの」
「そうしたら、初回限定祥子と祐巳のカード入り、しかも未開封!」
「そうなの。新古品だったのね。どうしてこんなものがBOOK OFFにあったんだろう、と思ったわけ」

「ふむむむ。これはマリみてパラドックスになるかもしれませんわ。どうして表じゃなくてテスト板でやるんですの?」
「んー、パラドックスの元ネタは小説版の文庫とコバルト掲載短編のみ、と決めてるからねえ。一度ぎりぎりプレミアムブックのエラーを原典と認めて自爆してるし。それに、調べるにつれてちょっとやばい話が混じりそうだったものだから」
「やばい話、ですの?」
「まあ、順に追っていけばわかるわよ」


「アニみての音楽を担当しているのは、ALI PROJECTの片倉三起也さん、なのだけれど、全編をバロック風の弦楽四重奏を中心としたBGMにすることでリリアンの雰囲気をうまく醸し出しているのね」
「そうですわ。とくにオープニングのPastel pure 、エンディングのSonata Blue は名曲だと瞳子もおもいますのよ」
「う ん、Sonata Blue は特に好きね。いかにも『J.S.バッハです』な典雅なソナタに、バッハの時代には存在しなかったサックスでメロディーを乗せた。微妙なミスマッチと、や はりバッハの時代には使われなかったコード進行をワンポイントに使って、いかにもなバッハなのに『マリア様がみてる』以外のなにものでもないサウンドを作 り上げてる。うまいわ」
「それで、全曲MIDI化プロジェクトなんて企画だけ作ってまだ手をつけていないのですわね。いつもの祐巳さまの悪い癖でしてよ」
「あー、そういうことを言うか瞳子ちゃん。成敗」
「いゃん、瞳子耳は弱いんですって、ですからにゃーん」
「一年生にはなにかそそられるものがあるのよ」
「ゆゆゆ祐巳さま、そうやって細川可南子も堕としたんですね、そうなんですのね」
「墜としたってなんなの。せめて落としたと言ってちょうだい」
「どこがちがうんですか。なお悪いですっ」


「あーのーそれはともかく祐巳さま、それってバッハのぱくりって言わないんですか?いいんですか?」
「バッハなんて、後の作曲家にぱくられまくってるじゃない、というか今の音楽の基礎を集大成した人の作品に似てたとしても文句は言われないわ」
「まあ、著作権なんてない時代の作曲家だし、いいのですわね。それを言うなら、グノーのアヴェマリアってそのまんまバッハのぱくりですもの」
「ぱくりなんてもんじゃない。バッハの曲をそのまんま伴奏にしてメロディーを乗せたんだから、リミックスよ」

「でも祐巳さま、そういう本歌取りってどこまで許されるのかしら?」
「そうねえ。相手がクラシックなんだから、堂々とバッハの曲をアレンジしましたって言ってもよかったと思うんだけど」
「アニみてのBGMの場合、お嬢さま学校の背景にふさわしく、あ、どこかで聴いたことのあるクラシックだ、と思わせることが逆に必要だったのですわね、きっと」
「そうなの。だから、J. S. バッハに似ているのはデフォとして、サティそのまんまとかビバルディそのまんまとか、出てくるのよ。でもそれは片倉三起也作曲としてクレジットされているの」

「うふふふ、くまもよくやるじゃありませんか、それ」
「うっ。それを言われると弱い。まあ、バッハほど古ければいいんだけど。それにバッハは音楽の集大成をするつもりだったわけだから、真似られても気にしなかったでしょうね」
「じゃあ、真似られて気にする人もいますわね」
「もちろん。編曲を拒否する人だっていたわ」

「たとえば?」
「えーとね、平原綾香のジュピター、ヒットしたわよね。瞳子ちゃん、あの曲好き?」
「ええ、好きですわ。ホルストの組曲惑星の中の木星からメロディーを取っているのですわね」
「ところがホルストは惑星の編曲を一切拒否していたの。くまは平原綾香のジュピターはいい曲だとは思うけど、違和感が先に立ってしまってだめなのね」
「はあああ」

「つまりね、組曲惑星が作曲された時代、まだ音楽を録音できるほどには録音機が進歩していなかった。惑星って地球をのぞいてあるとしても7曲しかないでしょ。冥王星が発見される前なのよ。そのくらいの時代」
「えーと、楽譜を演奏することによってしか伝わらない時代なのですね、まだ」
「そう。だからCDを売るように自分の作ったサウンドを正確に再現させようとして、ホルストの楽譜はね、各楽器の人数とか細かく指定してあって、違う方法で演奏するな、というようなコメントがついているのよ」
「うわー。アーティストがこだわるとたいへんでしてよ。それじゃあ、ホルストさん本人が亡くなってからはどうなってしまったんでしょう。」
「遺族が守らせた」
「あう」

「富田勲がシンセサイザーで惑星を作ったわよね、あれ、遺族の許可を得るまでがたいへんだったの」
「はー。グラミー賞クラシック部門を取ったあとの話ですよね、それでも?」
「それでも。平原綾香の曲みたいなことをしようとした人は、たくさんいたのよ。でも著作権が切れるまでできなかった」
「あーあ。またJASRACですか」
「うん。ね、やばいはなしになってきたでしょ?」

「それが、マリみてのCDとどう関係があるって言うんですの?」
「まあ、これを見て。こっちは謎の初回限定。3曲目のクレジットを見て」
「えーと、『祐巳と祥子のテーマ ~二律背反のエレガンス』作曲者は片倉三起也ですわ」
「じゃ、こっち。前に買った、第一期のサントラの方だけど、4曲目」
「祐巳と祥子のテーマ ~Original Version 。同じ曲ですけどそれがなにか? 二律背反の方が、ピアノのメロディーに弦楽四部で、サントラの方はピアノソロですわね。同じ曲が入ってちゃいけないんですか?」
「作曲者」
「はい。『作曲 フランツレハール Music From The Merry Widow No.15 Duett』ってえええええ?」
「じゃこっち。JASRAC データベース」
「えーと祐巳と祥子のテーマ……ありませんわ」

「メリーウィドーって知ってる? 瞳子ちゃん」
「ウインナオペレッタですね」
「喜歌劇って訳すけど、メリーウィドーってタイトルの通り、B級ネタなのよねー」
「タイトルの通りってあの、まあ演じ方によってはそうなっちゃいますけど、瞳子はそんなへまはしませんことよ」
「舞台女優だもんね。でも下手に演じると『大富豪未亡人激白! 電撃結婚の真相』になっちゃうじゃない」
「はああ。いつか怪盗紅薔薇でネタにしたプッチーニのトスカもB級ネタでしたわね。いつの世も人はそういうものが好きなのですわ。でもそれが人間ですもの、それを演じられてこその女優よ」
「がんばれ瞳子ちゃん。でも現実世界ではこういうのキライよね、瞳子ちゃん」
「本人のいないところで、うわさ話をする人たちの仲間に加わりたくはありませんわ」
「うん、あのときの瞳子ちゃんはステキだなと思ったわ」
「わわわわたしなんかその」
「……耳たぶ赤い」
「ぽっ」


「さーて、ここから微妙なところにはいるわよ。このクレジットの修正のことは実はアニみての公式サイトにちゃんと書いてあるの」
「見 せてくださいませ。はあ、両方とももともとは片倉三起也作曲ってクレジットされていたのですわね。それが『誤記による訂正』で初回プレスのものだけが間 違っていると。えーと、発売が2004年2月6日、訂正が2月23日。サントラの方が発売が2月25日、訂正が2月24日……あれっ?」
「ま、そういうことよ。で、主題歌CDの方は、第一シリーズでボーカル入りのOP/EDがボツになったために、『主題歌とカラオケ』という予告が一度訂正になっているの。本来1月23日発売予定だったものが2月にずれこんだのね。いろいろあったみたいねえ。」
「そうするとこの謎の初回盤は、どこかで回収されたかお蔵入りになったものが流出したかもしれない、とそう言いたいのですわね、祐巳さま」
「うん、そんなところかなあ、と」

「で、ゆーみーさまっ。ここまではわかってる話で公式HPにも載ってるじゃないですか。どこがパラドックスなんですか」
「だって瞳子ちゃん。バッハもサティもOKでなんでフランツレハールだけだめなの?」
「あーーー。やっちゃったのかしら」
「やっちゃったんじゃないのかなーと思うのよ」
「えーと、50年ですわよね、日本の音楽著作権。そのフランツレハールさんっていつ亡くなったんですか?」
「1948年の10月24日」
「つまり著作権が切れるのが1998年の……だいじょうぶじゃないですか」
「大丈夫じゃないのよ」
「どうして?」

「日本はね、まだまだ戦争の負の遺産を背負っているのよ」
「ななな、なんですかいきなり」
「著作権には戦時加算、というのがあるの」
「あ、聞いたことがあります。戦争中は、著作権を踏み倒した、とは言わないけれど有効に管理されていなかった、ということになって、その分をよけいに加算されてるって」
「そ う。第二次世界大戦の間の分、敗戦国は当時の連合国に対して著作権保護期間が加算されているの。日本で言うと、1941年12月8日、真珠湾の日から、サ ンフランシスコ講和条約発効の前日まで、約10年が加算されているの。富田勲さんがシンセサイザー化した頃にはホルストもラベルもまだ有効だった」
「だからフランツレハールさんの著作権は日本ではまだ有効、と」
「普通、レコード会社がそういうミスはしないからねえ」

「誤記、なのですわ。誤記」
「あ、ゴキ」
「きゃあああああ、いゃんいゃんいゃん」
「抱きつかなくてもだいじょうぶだって。う・そ」
「ゆーみーさーまー」

私、くまってます。おー、まいが、犯人!だって
No.112  [メール]  [HomePage]
   作者:くま一号  投稿日:2006-03-09 03:05:59  
               
「つまりその、くまってるんですのね、祐巳さま」
「そうなのよ瞳子ちゃん。公約違反、ならべて見ないと、わかんなくなったの」
がちゃS Ver.2リリースのあたりから、こんなに忙しくなるとは思わなかったものねえ」
「10月頃から投稿量もがっくり落ちてますし。それで祐巳さま、懺悔して公約撤回するんですか?」
「えーとーそーのー、うきー」
「きゃー祐巳さまが壊れた」

「えーと、じゃあ、未完のシリーズからいくかなー」
「やるんですか? やるんですか? いいんですか? 知りませんわよ。自分ちのblogでやれって言われますよ」
「裏板の恥は書き捨てよ」

「その1。がちゃSレイニー
「きゃああああ」
「ロザリオ渡しちゃったら、いきなり放置してますね、祐巳さま。問題は全然解決してないのに」
「あのあの、松平家お家騒動、上様ご乱心お世継ぎ瞳子ちゃんはどうする分岐、いや、プロットは完結まで一応、できてなくもないんだけどそのあの」

「その2ですっ。〆切〆切といいながら、バレンタインデーすぎたらいきなり放置の聖ワレンティヌスがみてる」
「ほんとに間に合わなかったのよ。それで、評判の良かったNo.1111をスタート地点にして予定の1/4くらいのサイズでまとめて笙子同盟様に寄稿、だからパラレルストーリーになっちゃったのー」
「このままほっておくんですか。殴られますよ。それに、ケテル・ウィスパーさまの由乃んロザリオに菜々ちゃんごめんなさい、を題材にした競作にもここから乱入したでしょ。あれも放置ですよ」
「うぐ」
「さらに、No.1111を引いてしまったのですわ」
「あああああ」
「忘れていませんね祐巳さま。良さまのリクエスト、『では、聖さま主役で何か劇物が見てみたいかもw~  でも相手役は蓉子様以外でお願いします。』忘れていませんわねわねわね」
「うぐぅ」

「くまのミルクレープ(ミルフィーユだよ、というツッコミがあったけどミルクレープに戻しました、なんとなく)、これは、仕方ありませんわね」
「しばらくは、書けないわ」

「7つのパラドックス。4つまで行って、ストップ」
「うーん、これは、あと2つネタがあるのよ。でもねえ、あの戦国大名から、桂さんの名字をついに解き明かした第4話、あれのインパクトを越えようと思っちゃうとなかなか」
「番外編が、表に一つ裏に一つありますから、もう7つそろうんですけとねー、規格をゆるめれば」
「そういうこと言うと、不良品が出るわよ。松平電機産業みたいに葉書を全戸配布するはめに……」
「祐巳さま、それ問題発言!」


「あと、敦子美幸のかしらかしらペアと私たち怪盗紅薔薇のクロスオーバーって妙なのも前半で止まってますね」
「・・・・・・・・・・・・・・かんっぜんに忘れてたorz」
「で、クロスオーパきkaうぐうぐ」
「参加しません」
「うなあ」
(ハリーポッター クロスオーバーを書いた、らしい)

†   †   †

「つぎっ。更新の追いつかないページっ」
「えーと、くまのHPに自作を転載してないとか『MIDIが一曲も鳴らない』とかそーゆーのは公約じゃないからいいのよね、いいのよねよね」
「公約じゃないですけどお、リクエストはたくさん来てますよ。どうするんです?」
「なるようになるわよ」
「あっそ、じゃあ、公約してる方、いきますよ、いいんですね」
「うぐ」

がちゃSレイニーまとめページが追いついてない」
「はい」
「がちゃSポータルPC版に、Proximitronのフィルタby諷さまと、スレイプニルのスクリプトby水さまを載せるって話は?」
「はいい」
(諷さまのフィルタは、諷さまご自身のサイトに移され更新されている)
「ポータル携帯版、『風探偵事務所』ってくまが勝手に付けた名前がそのまんま」
「あん。正式名称わすれちゃったのよおお。リリアン捜査局、紅薔薇……なんだっけ」
(がちゃSポータル携帯版は、本家がちゃS・ぷちリリースのため終了)


「つぎぃいぃぃぃっ」
「瞳子ちゃん、怖い。今回、萌を入れようという意識がかけらもないわね」
「そんなこと言ってる場合ですかっ。ツール類ですっ」
「あの名前を出すの? 口に出すのも恥ずいという」
「Rosa Gacha-S en bouton プロジェクト」
「で、でてしまった」

「がちゃS投稿ヘルパーは、配布しない、開発中止宣言をしたのですわね」
「そうなの。プログラム配布型は、セキュリティー上あぶない、柊さまに迷惑をかけるという指摘があって、というよりくまもそう思ったのよ。で、形はできあがってたけど中止」
「cgi型は、これもできあがっているのだけれど、がちゃSの場合、どうしてもタイトルを読み取って来るという部分が必要になるのですわね。これは機能限定とはいえ公開プロキシの形になって、とてもくまのセキュリティー知識では管理できないのですわ」
「そもそも安全上、置かせてくれるレンタルサーバーはまずないのよ」
「で、これをちょっと改造すれば、1000文字限定の携帯で、テキスト入力をつなげて長文投稿ができるようにすることも技術的には簡単なのですけれど、同じ理由でボツでしたのね」
「メール投稿のリクエストもあったけど、これも安全上問題山積みなので、最初からあきらめてしまったわ」
「そ うこうするうちに、がちゃS Ver.2がリリースされたら、ほとんどの機能が本体に実装されて、投稿ヘルパーそのものが必要なくなったのね。特に最大の問題の「タイトル保存」ができ るようになったから、あとはちょっと便利程度なので、くまのつたないプログラムを公開するほどのことでもないや、と」
「というのが、開発中止の経緯だったのですわ」

「がちゃSインデックス~春~は?」
「えーと、本家との違いは、携帯で読めること、投稿内容を転載するのではなく、もとの投稿にリンクすること。これは稼働していたのだけれど、Ver.2対応に手が着いてないところで、停止中」

「なんかウソばっかりついてません?祐巳さま」
「うーん」
「確認掲示板~春~は、やっぱりVer.2対応未了、ですね」
「うん、そもそもテスト公開までで完成はしてなかったし」
琴 吹さまの確認掲示板との違いは、やっぱり元投稿にリンクすること。だから番号を入力すればいいだけで本文とか投稿者とかをコピペして書かなくて良い。で、 それならぎりぎり転載にあたらないから元投稿者の転載許可が要らないんじゃないかという(合意は得てませんけど)狙いもあったのですわね」
「そして縦型レイアウト、これは公開まで行きたいなあ」


「うーん、こうしてみると……」
「仕事並みにたまってますわね」
「10月(注 2005年の)ごろからなんでこんなに忙しくなったのかしら。それが琴吹さまとほぼ同時だったから、がちゃSレイニーの進行がずっっっしりと諷さまの肩に(笑)」
「でも、客先で夜中になったら、ビジホに泊まれるだけ私たちはましかもしれませんわよ」
「琴吹さまあ、いくらオンラインゲーマーの琴吹さまでも、ネカフェは宿泊施設じゃありませんからあ」
「衛生上も安全上も消防法上も、お泊まりはやめたほうがいいですわよ。仕事で滞在中なら徹夜しないで寝るんですよねえ。といってもホテルが見つからないとなると……」
「そういえば、私たちが年明け仕事始めがお泊まりになっちゃった、と言ったら……」
「柊さまは元旦から客先orz」
「そんなに仕事するほどもらうものもらってないんだけどなあ」
「仕事は適当に、その労力はSSに回しましょう」
「怪盗紅薔薇健康整備委員会でした」


「で、公約、果たすんですか」
「えーと想定の範囲外で、メールは本物か偽物か解らないので、えーと、引責辞任じゃなくて」
「やっぱり祐巳さま、壊れた」

テスト掲示板で消えちゃうとなんなので、再録。ってことはやるんかい?うーむ。


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